愛され続ける「みなさまの足」として、安全・便利・快適な輸送サービスを提供します。
本線・阪神なんば線(西九条~大阪難波間は第2種鉄道事業)・武庫川線・神戸高速線(第2種鉄道事業)の4路線を51駅(他社との共同使用駅2駅を含む。)・48.9kmで営業しています。特急・急行・快速急行など9種類の列車を組み合わせたきめ細かいダイヤを編成するとともに、山陽電気鉄道(株)と大阪梅田・山陽姫路間、近畿日本鉄道(株)と神戸三宮・近鉄奈良間で相互直通運転を行っています。
さらに、路線の立体化を鋭意推進するなど、すべてのお客さまが、安全に便利で快適に、利用しやすい鉄道を目指しています。
沿線各都市の都市計画事業として、踏切の立体交差化(高架化又は地下化)を進め、交通渋滞の緩和と列車運行の安全性向上に努めています。 立体化率は本線で95%、阪神なんば線で90%、神戸高速線では100%と、非常に高い水準を誇っています。現在も阪神なんば線出来島~千鳥橋間で高架化工事を進めており、この工事が完了すれば、阪神なんば線の立体化率は100%になります。
より快適で、安心してご利用いただけるよう、2015年3月から改良工事に着手しました。本工事では、駅空間を拡大し、ホームの拡幅、ホームドアの整備、西改札口側へのエレベーターやエスカレーターの整備及び駅施設の美装化などを順次、行ってまいりましたが、3月16日(土)に駅構内の工事が完了しました。
神戸市の都市計画事業として2009年4月に仮上り線(大阪梅田・大阪難波方面行き)、2010年10月に仮下り線(神戸三宮方面行き)、2015年12月に下り線を、2019年11月に上り線をそれぞれ高架に切り替えました。本工事によって11か所の踏切道が除去され、青木駅・深江駅は高架駅として整備されました。現在は高架下の残工事や、神戸市による側道等の整備工事を行っています。(事業期間:1992年3月~2025年度)
国土交通省の河川改修事業と大阪市の立体交差事業として、2018年12月から工事を施工しています。
阪神なんば線淀川橋梁は、両端の線路部分が堤防の高さより低く、高潮時等には防潮鉄扉を閉鎖するなどの対応が必要ですが、今回の改築事業によって、淀川橋梁を架け替えることで、桁下高を上げ防潮鉄扉を廃止するとともに、橋脚を減らし、洪水や高潮等の被害の防止を図ります。また、同時に、都市計画道路福町十三線と線路の立体交差も行います。(事業期間:2018年度~2032年度)
お客さまにより安全に電車をご利用いただくため、当社線の全駅へのホーム柵(可動式又は固定式)の整備を推進しています。
このホーム柵整備をはじめとしたバリアフリー施設の設置・更新・維持管理を着実かつスピード感を持って進めるため、国の「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用することとし、2023年4月1日(土)から同料金の収受を開始しました。
培ってきた安心・安全に対する取組みを活かし、野菜栽培を行っています。消費地に近いという地の利を生かしながら、高架下土地等の有効活用に取り組んでいます。
高架下(尼崎市内)に植物工場を開設(2014年4月出荷開始)し、農薬を使わずに野菜を栽培し、「清らか野菜」として販売しています。ここで栽培した野菜は、沿線のスーパーマーケットや百貨店などで販売しているほか、ホテルやレストランなどで食材としても利用されています。
阪神沿線を中心に、魅力溢れる都市環境の創造に取り組んでいます。
不動産事業では、梅田及び沿線地域において、賃貸・開発事業を展開しています。
梅田エリアの大阪梅田ツインタワーズ・サウス、ハービスOSAKA、ハービスENTをはじめ、ウイステ、エビスタ西宮といった当社線の駅前や高架下の開発を手掛けるとともに、そこで蓄積したまちづくりのノウハウを活用した新たな開発事業にも取り組み、沿線価値の更なる向上を図っていきます。
なお、当社の保有する賃貸用資産の運用及び開発事業の推進は、2018年4月1日の不動産事業の再編に伴い、阪急阪神ホールディングスグループの中核会社として設立された阪急阪神不動産株式会社に委託しています。
当社と阪急電鉄(株)では、2014年10月の工事着手以来、「梅田1丁目1 番地計画(大阪神ビルディング及び新阪急ビルの建替計画)」を推進してきましたが、2022年2月に全体竣工し、同年3月に大型複合ビル「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」が全面開業(阪神梅田本店のグランドオープンは同年4月)しました。
本計画では、大阪神ビルディングと新阪急ビルの両ビル間の道路上空を活用した建替えと周辺公共施設の整備を一体的に行うことにより、都市機能の高度化や防災機能の強化、公共的空間の創出、良好な景観の形成等を図り、国際競争力の強化に資する快適で質の高い街づくりを進めてきました。
「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」は、百貨店ゾーンとオフィスゾーン、カンファレンスゾーンで構成され、本ビル周辺では、地下・地上・デッキレベルでの3層歩行者ネットワークを強化し、街の回遊性を高めました。
当社が総力を挙げて取り組んできた阪神西梅田開発の第I期事業。商業施設、多機能ホール、インテリジェントオフィス、そしてザ・リッツ・カールトン大阪を備えた超高層複合ビルで、1997年3月(ホテルは同年5月)に開業しました。
阪神西梅田開発の第I期事業「ハービスOSAKA」に続く第II期事業。商業施設、インテリジェントオフィス、そして大阪四季劇場・ビルボードライブ大阪などのエンタテインメント施設を備えた超高層複合ビルで、2004年11月(劇場は2005年1月)に開業しました。
当社と尼崎市は、公園を中心とした新たな地域の魅力創出や活性化を目的として、2023年3月31日付けで「中央公園及び周辺地域のさらなる魅力向上に向けた公園施設設備管理協定」を締結し、阪急阪神不動産(株)とともに、尼崎市の中央公園のリニューアルに着手することとなりました。
「都市再生特別措置法」に規定された都市公園リノベーション協定制度※を用い、多様な場面で活用できる公園を整備する計画で、2024年4月着工、2025年3月頃の完成を目指しています。
なお、同制度を活用した公園整備は関西初となります。
当社と阪急阪神不動産(株)では、阪神本線住吉・芦屋間連続立体交差事業によって新たに誕生した、本線魚崎駅・芦屋駅間の東西約3.5kmにわたる高架下空間(東灘高架下)の活用を開始し、2023年3月、東灘高架下に位置する深江駅の1階に、ドラッグストア「ココカラファイン阪神深江駅店」をオープンしました。
また、今後東灘高架下の活用を順次進めるに当たり、この空間をイメージしたロゴマークを策定しました。東灘高架下の様々な場面で本ロゴマークを展開することにより、一連の高架下施設の認知度を高め、親しみを持っていただき、地域の魅力向上につなげていきます。
伝統と感動の「甲子園」、美しい自然に抱かれた「六甲山」で事業を展開しています。
当社では、旅客誘致のため、大正末期から甲子園地区の開発を手掛けており、その第一歩として、1924年に、阪神甲子園球場を開設しました。同球場は春・夏の高校野球の舞台として、また、阪神タイガースのホームグラウンドとして知られるほか、甲子園ボウルを初めとする大型イベントの会場にもなっています。
尼崎市・小田南公園に移転する阪神タイガースのファーム施設について、当社、(株)阪神タイガース及び尼崎市は、2022年12月に同施設を太陽光発電・蓄電池の導入や廃棄物発電の活用、省エネの徹底による「脱炭素化」をはじめ、ペットボトル・プラスチックカップの回収・リサイクルや雨水・井水の活用といった環境に優しい取組みを行う「ゼロカーボンベースボールパーク」として整備・運用していくことを決定し、2023年2月には日鉄鋼板(株)及び(株)熊谷組がゼロカーボンベースボールパークパートナーとなることに合意しました。
これに伴い、野球場名は「日鉄鋼板 SGL スタジアム 尼崎」と決定しました。
阪神甲子園球場では多様な座席を用意し、新しい野球観戦スタイルを提供しています。
また、お客さまに気持ちよく観戦いただくことだけでなく、球場でしか味わえないサービスの提供を心掛けています。
その一つとして、監督・選手コラボグルメの提供や店舗の充実、様々な飲食イベントの開催などのソフト面の更なる強化に力を入れています。
野球文化の振興と野球ファンの裾野拡大を目的に、2024年に開場 100 周年を迎える球場の歴史と、球場を舞台として数々のドラマを生んできた春・夏の高校野球、阪神タイガースの歴史を後世に伝えるミュージアム・甲子園歴史館は2022年3月のリニューアルを経て、展示内容はもちろん、お子さまから大人まで楽しめるコンテンツが充実しました。
阪神甲子園球場では、「阪急阪神ホールディングスグループ サステナビリティ宣言」において定めた6つの重要テーマのうちの1つである「環境保全の推進」に取り組むため、2021年12月9日(木)、環境保全プロジェクト「KOSHIEN“eco”Challenge」を宣言しました。既に、2007から2009年に実施したリニューアル工事の際に「環境への配慮」を掲げ、銀傘(球場の大屋根)への太陽光発電装置の設置、井戸水・雨水の利用、プラスチックカップのリサイクル推進等に取り組んでいましたが、今回の宣言では、3つのテーマ(①廃棄物発生の抑止及びリサイクルの推進、②CO2排出量の削減、③再生可能エネルギー等の活用)を設定し、テーマ別の取組みに一層の充実を図ることで、事業活動を通じた環境負荷の更なる低減を目指します。
阪神甲子園球場西側に隣接する甲子園テニスクラブは、13面のコート(屋外コート10面、屋内コート3面)を有し、テニススクール(「甲子園テニススクール」)も開校しています。また、「毎日オープンテニス選手権大会」、「関西オープンテニス選手権大会」などの会場にも利用されています。
アスレチック施設「六甲山アスレチックパークGREENIA(グリーニア)」、世界の珍しい高山植物を集めた「六甲高山植物園」、貴重なアンティーク・オルゴールを所蔵し、展示・実演する「ROKKO森の音ミュージアム」、そして標高888mからの雄大な景色が望める「見晴らしの塔」を中心にレストランやショップが並ぶ「六甲ガーデンテラス」などの施設は、六甲山観光(株)に賃貸のうえ、同社が経営しています。
2021年7月にリニューアルオープンしたROKKO森の音ミュージアム(旧:六甲オルゴールミュージアム)では、アンティーク・オルゴールなどの自動演奏楽器の展示・コンサートに加え、施設内の庭『SIKIガーデン~音の散策路~』で、様々な音のコンテンツの体感や生演奏コンサートを鑑賞できます。また、森のCafeでは多様なテラス席での食事が楽しめます。
六甲山観光(株)が運営する六甲山カンツリーハウスは、六甲山フィールド・アスレチック及びフォレストアドベンチャー・神戸六甲山と統合し、一つの新たなアスレチック施設「六甲山アスレチックパーク GREENIA」として2021年4月にオープンしました。GREENIAのテーマは「山、空、水辺。すべてが舞台の冒険王国。」です。約23万㎡(阪神甲子園球場約6個分)の広大なフィールドに、陸上・空中・水上と様々な種類のアスレチック(計174ポイント)があり、日本最大級です。合計124ポイントのアスレチックを人気動画クリエイター「フィッシャーズ」が監修しています。大人の方から小さなお子さままで、幅広い世代の方がそれぞれの体力に合わせてお楽しみいただけます。
より安心・快適な暮らしを実現するために情報や通信を用いたサービスを提供しています。
鉄道の運行システムやビルのセキュリティシステムなどの開発・提供のほか、あんしんサービスやプログラミング教室、ケーブルテレビ・インターネット・電話サービスを展開し、日々の暮らしをサポートするサービスを提供しています。
交通システム・エンタープライズソリューション・インターネットソリューション・医療システム・ビルシステムの事業を展開しています。
また、登下校メールサービス「登下校ミマモルメ」や、ロボットプログラミング教室「プログラボ」など、日々の暮らしを安心・快適にするサービスも提供しています。
(株)ミマモルメは、2023年4月、大阪市立小中学校及び義務教育学校の全405校に「欠席連絡等アプリケーションサービス」の提供を開始しました。
このサービスは、これまで教職員の業務負担に繋がっていた電話や連絡帳等を用いた毎日の欠席遅刻連絡を、ICTを活用して簡便に行えるようにするものです。保護者が専用アプリ等を用いてお子さまの欠席遅刻情報や体温等を学校へ連絡することで、学校はWEB上の管理画面から欠席遅刻等の確認ができるようになり、保護者の利便性向上と教職員の業務負担軽減が図られています。
地域密着の情報メディアであるケーブルテレビ放送に加え、有線及び無線のインターネットサービスなどを提供しています。
当社とアイテック阪急阪神(株)、阪神ケーブルエンジニアリング(株)及び日本電気(株)は、鉄道事業のより安全・安心かつ効率的な運営の実現を目指し、本線において、ローカル5G及びAI画像認識等を活用した実証実験を2023年1月~2月に実施しました。
本実験は、総務省「令和4年度 課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証(特殊な環境における実証事業)」の一環となります。