Vol.09
私たちが届けてきた
『ほんまもん』とは
写真左:甲子園ホテル(現・武庫川女子大学 甲子園会館)
写真右:ザ・リッツ・カールトン大阪
東の帝国ホテル、西の甲子園ホテル
阪神電気鉄道は、甲子園開発の一環として、1930年、武庫川畔の景勝地であった鳴尾村小曽根に鉄筋コンクリート4階建て・延べ面積2,000坪の「甲子園ホテル」(~1944年)を開業。設計者は帝国ホテルをつくったフランク・ロイド・ライト門下の遠藤新。群を抜く広大な敷地に端麗な建築美と鬱蒼たる庭園美を兼ね備えた華やかなホテルは、阪神間の社交クラブとして存在し、当時「東の帝国ホテル、西の甲子園ホテル」と並び称されました。
甲子園ホテル(現・武庫川女子大学 甲子園会館)客室
“ほんまもん”の眺望・夜景を楽しめた六甲山上のホテル
一方、避暑地として注目されていた六甲山では、1934年、天狗岩付近に「六甲オリエンタルホテル」(~2007年)を建設、更に、1936年には旅館「凌雲荘」(~1998年)を開業しました。昭和~平成にかけて、多くの宿泊者が眼下に広がる素晴らしい眺望・夜景を楽しんだことでしょう。六甲オリエンタルホテルの遺構である「風の教会」(設計は安藤忠雄氏)は、現代アートの芸術祭「神戸六甲ミーツ・アート」の会場としても活用されています。
六甲オリエンタルホテル(1950年頃)
いつの時代もお客さまに最高のおもてなしを
1992年に着手した「阪神グループ挙げての二十一世紀への新しい挑戦」と位置付けた西梅田開発事業。グローバルなビジネスの拠点にふさわしいラグジュアリーホテルとして、1997年、ザ・リッツ・カールトンの日本第一号となる「ザ・リッツ・カールトン大阪」をハービスOSAKA内に開業しました。同ホテルならではのきめ細かいサービスは極めて高い評価をいただいています。お客さまに最高のおもてなしを提供したいとの想いは、いつの時代も不変です。
ザ・リッツ・カールトン大阪 客室
120th アナザーストーリー
半世紀以上にわたって親しまれているホテル阪神(現・ホテル阪神大阪)
大阪万博を3年後に控えた1967年4月、阪神グループは、西梅田に完成した西阪神ビル内に「ホテル阪神」を開業します。客室250室のほか、各種宴会場、結婚式場、レストラン、メンバーシップクラブ、サウナバスなどを備えた中堅シティホテルでした。
同地で長らくご愛顧いただいたホテル阪神でしたが、西梅田開発第Ⅱ期計画の着手に伴い、西阪神ビルが取り壊されることとなり、1999年4月、旧福島駅跡地に建設した再開発ビル「ラグザ大阪」に移転(客室290室。2018年に「ホテル阪神大阪」と改称)しました。2006年以降は、阪急阪神第一ホテルグループの一員となり、全客室でゆっくりと天然温泉をお楽しみいただけるホテルとして、都市のくつろぎをお届けしています。