環境保全活動 取組事例

鉄道事業における取組み

鉄道事業では、エネルギー効率の高い輸送機関であることから、より多くのお客様に鉄道をご利用いただけるよう努めておりますほか、省エネルギー車両の運行をはじめ、省エネルギー機器の使用、騒音対策などに取り組んでいます。

回生ブレーキで発電される電力(回生電力)の有効活用

神戸三宮駅では、回生電力を駅舎の動力設備(昇降機、空調等)で使用できるようにする駅舎補助電源装置を設置しています。この装置により、年間140,000kWhの回生電力が有効活用され、年間CO2排出量では49トンの削減効果があります。

電車のブレーキで発電

電車の減速時、走行用のモーターを発電機として動作させてブレーキに使用する「回生ブレーキ」を95%の車両で採用しています。これにより発電した電力は架線に送り返され、付近を走る車両で利用されています。

LED照明の導入

駅施設や車庫等の鉄道関係施設などに、省エネルギー性の高いLED照明を積極的に導入しており、全駅へのLED照明の導入を順次進めています。
また車両の前照灯や室内灯においても、LED 照明の導入を進めています。

大石駅での取組み

大石駅では、屋根に太陽光パネルを設置しており、同駅の使用電力の30%にあたる年間123,000kWhが発電され、年間CO2排出量では、43トンの削減効果があります。

騒音・振動対策

1本のレールの長さが200m以上のロングレールを使用し、継ぎ目を少なくして乗り心地の向上と、騒音・振動の軽減に努めています。また、コンクリート道床とまくら木の間にゴム製等の弾性材を設置し、列車の走行に伴う振動の低減を図っています。

不動産事業における取組み

不動産事業では、商業施設ビルやオフィスビルにおいて、環境や省エネルギーに配慮したシステムの導入に取り組んでいます。

オフィスビルや商業施設での環境対策

当社では、サステナビリティ宣言の下、その重要テーマの一つとして「環境保全の推進」に注力していますが、その一環として、大阪梅田ツインタワーズ・サウス※1 、ハービスOSAKA、ハービスENTなど大阪梅田地区及び沿線のオフィスビルや商業施設など※2において、再生可能エネルギー由来の電力(省エネ電力)を導入することとしました。
今後順次、対象物件を拡大し、2025 年度には大阪梅田地区及び沿線で運営するオフィスビル・商業施設などにおける電力使用量※3の約9割を再エネ電力に置き換える予定です。

  • ※1テナント専用部の一部を除く。
  • ※2建替・再開発予定の物件、使用電力が極めて小さい物件など、一部の物件を除く。
  • ※3ガスコージェネレーションシステムによる自家発電分を除く。

「梅田ゆかた祭」における打ち水イベント

梅田地区エリアマネジメント実践連絡会を中心として、日本文化・環境をテーマに、様々なコンテンツを展開する「梅田ゆかた祭」。このイベントにおいて、2012年から梅田の雨水等を利用したお客さま参加型の打ち水イベントを実施し、梅田地区に集う人々の環境意識の向上に貢献しています。

清掃活動(ダイヤモンド地区/西梅田地区)

当社などで構成する大阪ダイヤモンドシティ(ODC)協議会及び西梅田地区開発協議会では、各地区における振興・発展を目的として、にぎわい形成のためのエリアイベントや合同防災訓練など様々な取組みを行っており、その一環として、毎月、同地区内で清掃活動を実施し、街の美化に貢献しています。来場されるお客さまのご協力を得ながら、協賛企業の皆さまとともに様々な環境保全活動に取り組んでいます。

スポーツ・レジャー事業における取組み

スポーツ・レジャー事業では、天然芝の甲子園球場の運営を通じて、自然や緑豊かなスポーツやレジャーの環境を提供するとともに、太陽光発電設備の設置や雨水の有効利用など、環境に配慮した取組みを推進しています。 また、「阪急阪神ホールディングスグループ サステナビリティ宣言」において定めた6つの重要テーマのうちの1つである「環境保全の推進」に取り組むため、阪神甲子園球場における環境保全プロジェクト「KOSHIEN“eco”Challenge」を2021年12月に宣言しました。来場されるお客さまのご協力を得ながら、協賛企業の皆さまとともに様々な環境保全活動に取り組んでいます。

詳しくはWebサイトをご覧ください。

太陽光発電

阪神甲子園球場では、銀傘上に太陽光発電設備を設置し、2010年3月から稼働しています。年間の発電電力量は約193,000kwhで、球場内で使用する電力のうち約3.6%を賄っています。火力発電に比べCO2排出量を年間で約150t削減することが可能です。今後は、将来的な太陽光発電設備の更新も含め、更なる再生可能エネルギーの活用に取り組みます。

リサイクルカップの活用

阪神甲子園球場では帝人フロンティア(株)と共同で、生ビールなどの販売に使用するポリエステル製のカップをリサイクルする取組みを行っています。球場内に設置している専用回収カート又は場内売り子が回収したカップは、帝人フロンティア(株)のリサイクル技術によって新たなポリエステル繊維に生まれ変わり、来場されるお客さまへの配布品などに活用されています。

再生ポリエステルを使用した「ビアカップホルダー」を開発提供

阪神甲子園球場で回収したポリエステル製プラスチックカップを原料に、帝人フロンティア(株)と共同で開発したリサイクル商品の一つとして、樹脂製のビアカップホルダーを開発し、ノベルティとしてお客さまに提供しています。

雨水・井戸水の利用

阪神甲子園球場では、リニューアル工事前から井戸水をグラウンドへの散水やトイレの洗浄水に利用してきました。リニューアル工事に伴い、2009年に架け替えられた銀傘は、従来の1.4倍の7,500㎡の面積となり、井戸水だけでなく、ここに降った雨水も地下タンクに貯水され、グラウンドへの散水や場内トイレの洗浄水に使われています。