三和本通商店街 小椋商店
(尼崎駅、出屋敷駅)

おじいちゃんが一番幸せだった一日息子が東京芸大に受かった日

うちの息子は、東京に一人で行って、一生懸命受験勉強して。昭和53年に東京芸大に受かったんよ。私らは仕事が忙しくて、息子には小さい時からなんもしてあげられへんかったけど、なんでか、息子は小学生くらいから美術が好きやって、市で表彰されたり、百貨店で表彰されたりしてた。言葉では言わへんかったけど、誇らしかったなぁ。合格発表の日も私らはいつもどおりお店でたい焼きを焼いとるときに、電話で息子から「受かったで」って報告されてな。ものすごい嬉しかったのを覚えてる。なんかしたわけではないんやけど、息子の頑張りが評価されたんが嬉しかったんやな。

その日はいろんな常連さんがお店に来てくれはったり、商店街の人が立ち寄ってくれはって、「おめでとう!」って、ようけ言ってもらえた。自分のことやないけど、いろんな人が息子のことを思ってくれてはったってわかったのが、今でも心に残ってるわ。

小椋武美 83歳

おばあちゃんが一番幸せだった一日お店を開いた日

昭和42年にダンナがケガをしてもうて、会社勤めができなくなったんです。それで屋台でたい焼きでもやろか、いうことになったんです。あんこも生地も初めから必死に勉強しましたわ。最初はそれだけじゃ生活でけへんので、たい焼きの他にもバスタオルなんかも売ったりして、売れるものはなんでも屋台に出して売ったわ。試行錯誤の毎日でそれはもう大変やってんよ。

軌道に乗ってからしばらく色んな所で売ってたんやけど、お父さんももう歳で売り歩くのが大変やから、11年前からここでお店を構えるようになりました。

お店を開いた日は、今まで色んな所で買ってくれたお客さんがようさん遊びに来てくれはって、「ええところ見つかって良かったなぁ!」って言うてくれはって。今まで続けてきてほんま良かったぁって思いました。

小椋綾子 82歳